RSウイルス

 RSウイルスは大きな子どもや大人にも感染しますが、ほとんど風邪ですみます。しかし、1歳未満や稀に2歳くらいまでの子どもで重症化することがあります。特に半年未満の赤ちゃんでは、細気管支炎や肺炎となって、呼吸困難となり、場合によっては命の危険になり得る怖いウイルスです。

 小さな赤ちゃんでは、RSウイルスに感染すると、初めは鼻水くらいの症状でも徐々に呼吸が荒くなったり咳がひどくなって呼吸が苦しそうになることがあります。呼吸が悪化するということは命の危険がある状態ということです。

 生後数か月の赤ちゃんは、無呼吸発作(呼吸停止)などの重篤な状態となるリスクがあるため、入院して経過観察する場合も少なくありません。診断は、鼻からの検査で15分程度で診断が可能です。兄弟からうつった「ただの風邪」とあまく見てはいけませんので、小さな赤ちゃんでRSウイルス感染が疑われるような症状がある場合には早めに受診させてください。

 1歳以上の子どもは軽症であることがほとんどであるため、入院が考慮される場合を除いては、わざわざ痛い思いをする鼻の検査をする必要はありません。